※上図、地金およびコイン画像はイメージであり、実物のサイズとは異なります。
金の価格は、需要と供給のバランスや世界情勢、経済状況、金利などのさまざまな要因によって変動します。
これらの要因を把握することは、金の保有や売却を検討する際に重要です。
たとえば、日々のニュースや経済情報をチェックするだけでなく、過去の相場動向を調査し、その傾向を理解することも必要です。
もし、金相場が高騰しているタイミングで売却を検討する場合、その日の金相場だけでなく、金相場に影響する世界情勢にも注目してみてください。
なぜなら、金価格が国際的な有事の影響で上昇している場合、収束した際に価格が下落する可能性があるからです。
今回の記事で、金価格はドル円相場に影響されることもご理解頂けたでしょう。
そのため、今後の為替動向もぜひチェックしてください。
金を購入する際も、将来の金価格の動向や保有期間によって利益が見込めるかなど、購入のタイミングを検討することが重要です。
これに「実質」を加えると、金利などの影響を含む、という意味になります。
ドルの信任が落ちると金の価格が上昇する、というのはどういうことでしょうか? もう少し具体的にイメージしやすく説明してみましょう。仮に金の本質的な価値が全く変わらないとした場合、ドルの価値が低下すれば主にドル建てで取引されている金のドル建て価格は上昇することになります(金の「本質的な価値」が変わらないとした時に、1,000ドル/トロイオンスだった金を10%価値が低下したドルで買おうとした場合1,111ドル払わないと売ってあげないよ、ということ。実際の価格決定はここまで単純ではありませんが)。
※上図、地金およびコイン画像はイメージであり、実物のサイズとは異なります。
まず実効為替レートとは、ドルに対する円の価格であるドル円レートなどと異なり、比較対象がないドルそのものの価値になります。
ですが正直なところドル不信任、というだけでここまで価格が上昇するのはやや行き過ぎです。この上昇の背後には、株に投資するのと同じ感覚で取引が可能な金現物ETFが登場したことが最も大きいと考えています(ETFについては「」をご参照下さい)。
ドル建ての金価格に変化がなくても、ドルが高いときは、日本国内での金価格も上昇します。
円の価値が下がることで、ドル建ての金価格が相対的に高くなるためです。
この円安とドル高の状況は、アメリカの金利が日本の金利より高い場合に起こりやすくなります。
なお、最近の円安はアメリカの急激な利上げと、日本の金融緩和政策の継続という政策の違いが原因と考えられています。
話を元に戻しましょう。ところが円とドルのこの40年の価値を比較してみると、確かにドルはその価値が目減りしていますが円のドルに対する購買力はそれを遥かに上回るペースで上昇しています。グラフは同様に1970年1月=100としてドル円とドルの複数国通貨に対する加重平均を指数化したものですが、この40年ドルは▲34%減価していますが、一方円の価値は戦後の高度成長期だったこともあり、349%上昇しています。つまり、この40年、ドルは弱くなりましたが円が強くなりすぎたために円ベースの金価格はそこまで上昇していないのです。
上記は米ドル建ての金価格で、金の価値を測る世界共通の基準になっています ..
ドルがほかの通貨に対して価値が低下すると、金の価格は上昇しやすくなります。
なぜなら、ドル以外の通貨を使用している国々から見ると、ドル建ての金の価格が相対的に安くなるため、金の需要が増加するからです。
具体的には、ユーロや円などの通貨で金を購入する際に、ドルが安くなれば金をより安く手に入れることができます。
さらに、ドルの価値が下がると、投資家は資産の価値を保全するために、市場の不安定さや経済の変動に対して比較的価値が安定している金を購入する傾向が強まります。
このため、金の需要がさらに高まり、価格が上昇する要因になりやすいのです。
ちなみに、金価格が1トロイオンス(31.1g)=1,500ドルの場合、国内での金価格は次のように計算されます。
1,500ドル/31.1g×為替相場
仮に金価格が1,500ドルと変化がなくとも、ドル/円相場が変動すれば、日本での金価格は大きく変わります。
ドル/円相場が100円であれば金価格は1g約4,820円ですが、90円まで円安になると約5,333円になります。
つまり、ドル安円高は時には日本での金価格が安くなるため、金を購入するなら円高の時期がおすすめです。
【2024年最新】金価格相場は今後どうなる?10年後の予想は?
国際的な金市場での取引は主にドルで行われます。
そのため、金価格はドル建てで決まります。
これは、世界中の金取引が米ドルを基軸通貨として行われているためです。
なお、一般的な貴金属商(金、銀、プラチナなどの貴金属を取り扱う商売をしている業者や企業)の金価格は、円に換算した後の金価格に、コストと手数料を加味して設定されています。
[PDF] 日本の投資家に とっての金の役割 過去40年間を振り返る
資産を外貨で持っている人も外国に旅行したり、外国で生活したりしない限り、最終的な取り分は円で欲しいと思う人が大半だと思います。つまり、「円ベースで値上がりするのかしないのか」という点が投資をする上での重要な判断材料になっている訳です。別の言葉を使うとドル建て価格は上昇しているものの、円建ての価格がそれほど上昇していないため、日本人の間ではあまり認知されていない、ということになります。
の価格である。円ベースの金価格は、1970年代半ばにかけて上昇し、1979
円建ての金の販売価格は、2023年8月に史上初めて1万台を記録しました。それ以降も相場は上昇傾向にあり、最近では、2024年10月に最高値高値の15,162円を記録しています。
金相場価格デイリーコメント週間まとめ(12/16〜12/20)|水野崇
そんななか、金の価格が今後どうなるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、以下の内容についてまとめました。
世界のスポット市場価格に基づく米ドル (USD)建ての現在の金価格。価格チャートやグラフをご確認いただけます。
今後の価格動向を見極め、金を少しでも高く売りたいという方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
直近のNY金相場は2635.5ドル、為替ドル円相場は1ドル=157.31円。NY金相場と為替動向から見る国内金価格 ..
一般的な円安ドル高の影響やメリットを紹介してきましたが、ここからは金投資との関連性をみていきます。
すでに資産として金を保有している方や、売ることを検討している方は、改めてチェックしてください。
米国株は終盤にマイナス圏転落、米国債は利回り曲線が傾斜強める · 原油は反落、ドル建てで割高感-金スポットには押し目買い.
ではなぜここにきて急に金が注目され始めたのでしょうか? もちろんメディアで金の情報が連日流されるようになったことが影響しているとは思いますが、日本株の水準と比較した場合の優位性が高まっていることがその背景にあると私は考えています。下のチャートは、同様の手法で1971年1月=100とした時の円建て金価格と日経平均株価を指数にしたものです。見ての通り1970年代前半と2009年以降、金のパフォーマンスは日経平均のパフォーマンスを上回っています。1970年代はニクソン・ショックを切っ掛けとして第1次・第2次オイルショックが発生し典型的なコストプッシュインフレが発生した時です(「」をご参照下さい)。2009年以降はETFを通じた資金流入の継続で金価格が上昇する一方、2008年9月のリーマンショックで株価が急落した時です。つまり、現在の日本での金価格は直感的にも株よりも市場参加者の興味を引く状況になっていると言えます。この数年、金の話題が頻繁に取り上げられるのは、実は自然なことであると言えます。
何の影響を受ける?金価格の決まり方 [金・銀・プラチナ] All About
ドル以外の通貨を用いている国の金取引では、自国の通貨を基準にした金価格が適用されます。日本での金価格は、円建てで換算され、一般的には「日本円/1g」で表示されます。
ドル建て金価格が急落中、どこまで下げれば良いのかを考えるヒント
円ベースの金価格が上昇していないのはひとえに為替の水準によるものです。もしこれから円が安くなると考えるのであれば、金は買いです(コストプッシュインフレも発生しますので、その観点からも買い、ということになります)。円がドルに対して安くなる要因としては、①国債の格下げ(現在の日銀の追加緩和が財政ファイナンスと見做された場合や、国内資金で国債を消化できなくなった場合)、②日本の期待インフレ率(日本の経済成長への期待、と言ってもいいかも知れません)が高まり、デフレ状態が解消した場合、③米国の金利が日本よりも早く上昇に転じた場合、等が考えられますがいずれも「ありそう」なシナリオばかりですね。
ビットコインは今後どうなる?2025年の価格予測と3つの注目材料
ドル高の影響をお伝えしましたが、円高ドル安のケースもみていきましょう。
円の価値が上がることで以下の現象が起こります。
・円建てで売られている製品を買うときにかかるドルが増える
・ドル建てで売られている製品を買うときにかかる円が減る
このふたつの現象は、海外製品の購入がしやすくなることを示唆しています。
たとえば、海外旅行や現地の商品の価格が日本円に対して低下するため、輸入チーズやワインを楽しむ機会が増えるかもしれません。
さらに、資源が乏しい日本は、多くのエネルギーを輸入に依存しています。
円高により原油やガソリンの価格が下がるため、コストが削減され、企業経営に好影響がもたらされるでしょう。
一方で、円高が進むと日本からの輸出品の価格は上昇します。
日本企業の製品は相対的に高価になるため他国から購入されにくくなり、輸出企業の業績が悪化します。
また、日本を訪れる海外旅行客にとっても、宿泊費や買い物が高く感じられ、日本の観光業や小売業にも悪影響となるでしょう。