【思わずうなずくお金のはなし】第4回 外貨建て保険について | コラム
円建て保険にも貯蓄型の商品はありますが、総じて金利が低いことを考えると、ドル建て保険に加入した方が同じ保険料でも大きなリターンを見込めるでしょう。
ただし、先述のとおり、為替相場の影響を受ける分、相場の値動き次第では損失を被り、場合によっては元本割れすることもあるので注意が必要です。
円安と円高ではそれぞれ日常生活や社会に与える影響が異なります。
外貨建て保険を利用する場合は円安・円高の仕組みを理解しておくことが大切です。
ドル建て保険は円安時に解約すべき?税金の取り扱いについても解説
万一の時の保障を確保したいだけなら円建て保険で十分ですが、子どもの教育資金や老後資金づくりを行いたいという方は、円建て保険よりも高い解約返戻金や年金などを見込めるドル建て保険の活用もひとつの選択肢でしょう。
その反面、解約返戻金や年金などを受け取るときの為替相場によっては、元本割れしてしまうリスクがあることも忘れてはいけません。
外貨建て保険に加入する場合、一般的に支払う保険料は外貨で設定されています。
多くの場合、入金するタイミングの為替(1ドル=◯円)で日本円に換算してから支払う仕組みとなっているため、その時点の為替によって実際に支払う日本円の金額が変わります。
保険料の支払いの種類は主に「一時払」と「平準払」があり、一時払と平準払で保険料の支払いにどういった影響があるのかを詳しく見ていきましょう。
一時払とは、「保険料を一括で支払う方法」を指します。
必要な保険料を一括で支払うため、支払いのタイミングにおける為替の影響を受けやすくなります。
例えば、支払う保険料が50000ドルだとします。1ドル=100円の場合、支払う日本円は500万円になります。これを基準とします。
為替が円高になって、1ドル=80円の場合、支払う日本円は400万円になります。
一方で、為替が円安になって、1ドル=120円の場合、支払う日本円は600万円になります。
為替レートと関係があるよ。 外貨建ての保険を契約するお客さまは、その多くが
ドル建て保険は、円よりも金利が高いドルで運用するため、円建て保険よりも大きなリターンを期待できますが、一方で運用には為替手数料がかかる上、為替相場の値動きによっては損失が出て元本割れを起こすリスクがあります。
外貨建て保険とは?3つの種類と5つの選び方のポイントについて解説
ドル建て保険は万一に備えるための保険であることに変わりはありませんが、円建て保険に比べると投資の側面が強い商品なので、します。
ドル建ての一時払い終身保険に加入しています。大丈夫でしょうか?
ドル建て保険であれば、同じ保険料でも円建て保険よりも死亡保険金を増やせる可能性があるため、できるだけたくさん遺産を遺したい方には検討の余地があるでしょう。ただし為替相場の影響があることには注意が必要です。その点では、その影響を受けなくて済むアメリカに住んでいる遺族などに死亡保険金を遺したい方が、もっとも向いていると言えます。
保険金・解約返戻金も為替相場の変動により、円高に進めば保険金等の受取り額は少なく、円安に進めば多くなります。 保険金10万ドルの場合、
平準払とは、「保険料を毎月コツコツと支払う方法」を指します。毎月の為替によってその月に支払う保険料が決まります。
例えば、支払う保険料が毎月200ドルだとします。1ドル=100円の場合、その月に支払う日本円は2万円になります。
為替が円高で1ドル=80円の場合、保険料は1.6万円になります。一方、為替が円安で1ドル=120円の場合、保険料は2.4万円となります。
一時払と比べると、為替の影響による支払額の差異は大きくないように見えます。しかし、長期間払い続けることを考えると、円高・円安の影響は気になるところでしょう。
平準払は毎月買い続けることで時間の分散ができ、為替の変動リスクを抑えることができる点がメリットです。
デメリットは、円安の期間が長く続いた場合、毎月の支払額が当初想定したよりも大きくなってしまい、保険料の負担が大きくなってしまうことです。
外貨建て保険、加入後4年で6割解約 金融庁、乗り換え誘発を問題視
外貨建て保険は、解約返戻金を受け取る時にも為替相場が影響します。
為替が円安の時に解約返戻金を受け取ることができれば、日本円に換算した時の金額は大きくなります。
一方で、円高の時に解約返戻金を受け取ってしまうと、日本円に換算した時の金額は小さくなってしまいます。
例えば、解約返戻金が50000ドルの場合、1ドル=100円であれば解約返戻金は500万円になります。
これが1ドル=120円と円安に進むと、日本円に換算した金額は600万円になります。1ドル=80円と円高に進むと、日本円に換算した金額は400万円になります。
このように、解約返戻金も為替相場の変動を受けるため注意が必要です。
20円ほどの為替相場の変動はそこまで大きな影響がないように思うかもしれませんが、解約返戻金額が大きくなればなるほど、為替相場の変動による振れ幅も大きくなります。
【2024】円安進行中の「外貨建て保険」加入・解約時期をプロが解説
外貨建て保険を契約・解約する時に知っておきたいポイントについて、保険のプロが詳しく解説します。
ドル建て保険とは? 向いている人の特徴やメリット、加入前の注意点
外貨建て保険を契約する時に、下記4つのポイントをおさえておきましょう。
毎年為替レートの変動によって保険料が変わり、今年は1ドル150円。 円換算での保険料負担が加入当時と比較して約1.36倍となり、.
外貨建ての保険は、一般的に円建ての保険よりも積立利率や基準利率が高く、将来受け取る解約返戻金が大きくなることが期待できます。
昨今の日本の定期金利下では「少しでも利率の高いところで運用したい」と考える人も多いでしょう。
しかし、メリットばかりに気を取られてはいけません。
[PDF] 外貨建て保険の国際金融・学部生用講義への取り込みの重要性
外貨建て保険の加入を検討するうえで、「為替リスク」についてきちんと理解することはとても大切です。
毎月の保険料は円高になれば支払額が少なく済みますが、円安になれば想定していた以上に支払額が大きくなってしまう可能性があります。
日生が外貨建て保険の手数料改定へ、金融庁が問題視-業界に波及も
保険商品は各会社によって商品性が異なるため、加入を検討する際には、複数の保険会社と比較することをおすすめします。
例えば、積立利率を例に挙げてみます。
積立利率が加入時から固定されている保険会社もあれば、毎月変動する保険会社もあります。
積立利率が変動する商品には「最低利率」が設定されているものが多くあります。最低保証の利率も会社によっても異なります。
さらに「為替手数料」も各保険会社で異なります。
運用通貨に対し契約時と比べ円安となった場合、日本円での受取金額が増える可能性がある ..
1ドルあたり0.5円の為替手数料がかかる保険会社もあれば、1ドルあたり0.01円の為替手数料がかかる保険会社もあります。
為替手数料にもしっかりと目を通したうえで商品を選ぶようにしましょう。