オーストラリア ドル / 日本 円【AUDJPY=X】:為替レート・相場


経済対策が期待通りの効果を上げるなら、中国経済は回復すると見込まれます。
豪州は中国と経済的な結びつきが強いとされており、中国経済の発展は豪ドルの上昇につながることが考えられます。


世界的に大きなダメージを与えた新型コロナウイルスの蔓延による経済活動の停滞。そのコロナショックからいち早く立ち直ったオーストラリア経済を底支えしているのが鉄鉱石に代表される鉱物資源、液化天然ガス(以下、LNG)に代表されるエネルギー資源の輸出にあります。
近年は世界的にコモディティ価格が堅調に推移しており、この流れはインフレリスクのヘッジ手段としての需要を背景に続いていくことが想定されます。したがって、オーストラリア経済の成長見通しが堅持されれば、豪ドル/円相場も比較的堅調な推移となりそうです。一方、昨今のウクライナ情勢をはじめとした地政学リスクの高まりを受けて、商品相場のボラティリティは高まっているため、資源価格が変動する局面では豪ドル/円相場への影響には注意したいです。

逆に、中国経済の回復が思わしくない場合、豪州経済にとってもマイナスに作用する可能性があります。
これは豪ドルの下落要因になると考えられます。

オーストラリア・ドルから日本円への為替レート。AUD/JPYの両替

RBAはオーストラリアを見舞ったコロナショックに対応し、その経済支援の一端として政策金利を過去最低の0.10%まで引き下げました。その後、RBAが注視していたインフレ率や失業率などが改善に向かっていく中で利上げが進んでいき、一時停止を挟みながら2023年11月会合まで利上げを継続しました。2024年5月時点の政策金利は4.35%となっています。
現在は金利を据え置いていますが、インフレ動向とRBAの金融政策の行方が今後の注目ポイントです。

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豪ドルの大きな変動要因は、RBA(オーストラリア準備銀行)による政策金利動向です。

しかし、7月以降は一転して円高が進み、売りが収まるとレンジ相場に移行しました。
この間、豪州の政策金利に変化は見られません。
日本の政策金利引き上げ見通しを受けて、円は他の主要通貨に対して強い展開でした。
豪ドルに対しても同様の動きが見られます。


為替レート&チャート「豪ドル / 円」 | 情報・ツール | 外貨預金

豪州の政策金利は2022年5月から上昇を始めた一方、日本の利上げは2024年3月以降です。
金利が高い通貨を保有すると金利収入が増えるため、市場参加者は金利が低い通貨よりも高い通貨を選好する傾向にあります。
これを受けて、豪ドル/円は円安が進んだ模様です。

豪ドルは鉄鉱石や石炭などの資源価格の動向に反応しやすいという特徴があります。 また、オーストラリアは中国が最大の輸出先です。

たとえば、豪ドルの金利が10%、日本円の金利が0%とします。
1年間100万円を運用すると、豪ドルは110万円に増えますが、日本円は100万円のままです。
ほとんどの方は、豪ドルで運用をしたいと考えるでしょう。
金利差の拡大が続けば、更に豪ドルへ資金が集まりやすくなります。
日本円を売って豪ドルを買うという行為が増え、その結果、2023年のような豪ドル高円安が発生するのです。

【2024年前半】豪ドル円(AUD/JPY)の今後の見通し・予想

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これにより、約65円(2020年3月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約98円(2023年11月時点)まで上昇しています。

年初から7月にかけて、豪ドル/円は円安の展開でした。
この要因として、日本と豪州の金利格差が指摘されています。
下のグラフは、豪州準備銀行(RBA)と日銀の政策金利の推移を示したものです。

過去5営業日分の為替レートを表示します。 1米ドル, 1豪ドル

豪ドルの上値余地を探る上では、RBAによる金融政策の動向が最大の焦点となりそうです。RBAは2020年11月に政策金利を同国史上最低値となる0.10%に引き下げましたが、2022年5月の会合で利上げに踏み切りました。2023年4月の会合で利上げを見送り、10会合に及んだ連続利上げがストップしたものの、翌5月にはインフレの上振れリスクなどを理由に利上げを再開、予想外の決定でマーケットを驚かせました。
RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。声明では「直近のインフレ率は低下ベースが鈍化」と引き締めの可能性に含みを持たせており、その後行われたブロックRBA総裁の記者会見では、利上げの議論があったことも伝えられました。RBAの政策運営は豪ドル/円に対して大きな影響力を持つためその動向は注視しておきたいです。

東京海上アセットマネジメントの「外国為替グラフ 豪ドル/円」ページ。豪ドルの対円為替レートの推移をご確認いただけます。

オーストラリアの輸出・輸入割合は中国がトップであり、経済面において深い結びつきがあります。
以下は、豪ドル円と香港ハンセン指数(HSI)の値動きを比較したチャートです。

豪ドル/円最新推移チャート。1分足から月足までの12足種、ニュース、売買情報を表示。

また豪ドルは、輸出割合がトップの中国やコモディティ市場の影響を受けやすい傾向もあるので、そのあたりにも注視しておくと良いでしょう。

豪ドル対円相場(仲値)の推移をグラフ(短期)で表しています。 豪ドル対円相場(仲値)推移(短期) <毎週第一営業日に更新>.

豪ドル相場を見通す上で最も注目したい指標が、RBA金融政策発表です。RBAは現在の金利据え置きによって、インフレ抑制に向けた行動を続けていますが、現時点でインフレ率はRBAが物価目標としている年2%~3%のレンジを依然上回っています。

上述したようにRBAは足元のインフレ動向を背景に引き締めスタンスをとっているため、当面は現行の金利水準の維持が想定されます。とはいえ、経済指標(データ)次第であることに変わりないため、今後も声明等の内容に注目しつつ、指摘されるインフレリスクや経済の不確実性などの要素を見定めていく必要があるでしょう。

豪ドル/日本円のライブチャートや為替レートを瞬時に換算できる通貨コンバータ、ニュースなどはこちらをご覧ください。

豪ドル相場の見通しを予測するうえで、オーストラリア経済の指標チェックは欠かせません。なかでも、オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia 以下、RBA)が発表する政策金利や声明文は非常に高い注目度を集めます。

通貨として豪ドルの魅力が高まりつつあるようです。 RBAの政策金利は2022年に合計8回の利上げに

また併せて、毎月公表される豪雇用統計も押さえておきたいです。直近は雇用環境も大都市のみならず幅広い地域で改善していることが確認されており、正規雇用を中心に底堅さが伺えるなど賃金上昇に繋がりやすい状況が続いています。対して、コロナショックで一時悪化した失業率は改善を続け、およそ50 年ぶりの低水準で推移しています。雇用者数や失業率のデータはRBAが非常に重視しているデータで、これらの変化に着目することで、今後のRBAの金融政策や豪ドル/円相場を見通すヒントが見えてくるかもしれません。

オーストラリア・ドル/円の為替レートの推移(1980~2024年)

かつては高金利通貨の代名詞であった豪ドル。現在でも個人投資家からの人気は健在で、2023年の国内の個人投資家における取引金額割合では3位の人気を誇っています。また、オーストラリアの政治経済や、チャートのテクニカルポイントに関するニュース配信も豊富ですので、豪ドル/円のお取引は「みんなのFX」のご利用をぜひご検討ください。
なお、先述の通り、豪ドル/円の値動きやスワップポイントの変動は、鉱物資源の需要に左右される傾向が強いため、世界経済や中国経済の動きに影響されます。また国内景気や、インフレ動向を判断するRBAの政策金利・声明文もしっかりウォッチしながら取引すると良いでしょう。
(2024年5月時点 トレイダーズ証券 市場部)

【デイリー No.1821】豪ドルの最近の動向 ~徐々に底堅さ

また、オーストラリア経済と強い結び付きのある国、にも豪ドルは影響を受けやすいという特徴があります。世界の工場たる中国が経済的発展を遂げる。その過程で大量の鉱物資源が消費される。鉱物資源が貿易のトップ品目であること、であることなどから、オーストラリアは影響を受けてしまうのです。