積立投資において、暴落は「安く買い付けできるチャンス」でもあります。
基準価額が平均買付価格を上回っていれば利益が生まれるため、下落時の購入で買付価格を下げることができれば、利益が生まれやすい状態になるということです。このように下落時は平均買付価格を抑える要因になるため、下落時にも定時定額で積立投資を続けることで得られる1つのメリットであると言えます。
もちろん、「絶対に値上がりする」のであれば、早いタイミングで一括投資した方が利益も大きくなりますし、合理的です。しかし、上でも紹介したとおり、相場に絶対はありませんし、短期的には今回のような暴落も起こりえます。一括投資して万が一暴落が起きたら、市場の回復をただ待つことしかできません。これは精神的な負担も大きいでしょう。
また、金融庁の発行する「つみたてNISA早わかりガイドブック」、およびでも、1985年以降の期間で積立・分散投資を20年続けていれば、元本割れていないという分析結果が公表されています。
新NISAに初の荒波、どう向き合う? 「積み立て継続」だけでなく
つまり、積立投資は、下落相場や暴落時には同じ金額でたくさん購入できるため、下落をチャンスに変えることができます。
実は、澤上さんとは、「そろそろ(大暴落が)来るかもな」という話をまさにしていたところでした。日銀が追加利上げを決める前です。4万ドルを超えていたアメリカのダウ工業株30種平均のボラティリティーが大きくなって、危うさを感じていました。
澤上 足元の株高で一番問題なのは、機関投資家の買いが株価をしぶとく上昇させている点だ。機関投資家は独自の売り判断で上昇相場を離れることができない。下手に売って、運用しているポートフォリオがインデックスからカイ離してしまったら、そのマネージャーは首になってしまうので、マーケットから離れられない。もし機関投資家がまともな投資判断をしていれば、一部は売りに転じるだろうし、それが広がっていけば株価上昇は落ち着く。つまり、日本のバブルの時と同じように、「赤信号、皆で渡れば怖くない」状態になっていて、マーケットから離れることがリスクとなってしまっている。その点、新NISA制度はタイミングが悪過ぎる。新NISAを利用する個人投資家の9割以上はS&P500やオールカントリーに投資しているが、いずれ株価は暴落するだろう。新NISAは良い制度だと思うが、投資初心者が今の環境で高値掴みをさせられることになるため、国の政策としては大失敗の懸念がある。新NISAでは税控除枠が拡大されたが、儲からないと意味がない。また、日経平均が34年ぶりの高値と言っても、これは34年間株価が低迷していたことの裏返しでしかない。流行のオールカントリーにしても、長期間株価が低迷することになった場合、個人投資家が果して耐えられるかどうか。
実際、8月5日まで日経平均株価は暴落しましたが、続く6日・7日には大幅に株価が回復し、本稿執筆時点(2024年8月25日)には3万8000円台を超えて推移しています。この後どう値動きするかは本稿執筆時点ではわかりませんが、いずれ元の水準に戻り、値上がりしていくと考えられます。
“株価暴落”どう受け止めたか 大手企業や NISA始めた市民は | NHK
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用 新NISA対応改訂版』(宝島社)など書籍90冊、著書累計160万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧twitter)→@yorifujitaiki
日経平均株価の暴落によるNISA口座のマイナスを避けるリスク回避策
つみたてNISAは、少額からの長期的、積立、分散投資を支援する制度です。リスクを分散することができ、下落があっても損が出にくく、利益が大きくなりやすいというメリットが生まれます。
「つみたてNISA」相場が暴落後のNG行動と事前にやっておくべきこと
たしかに、つみたてNISAでも、相場の下落時に積み立てをやめてしまったり、保有資産を売却してしまうと、以下のようなデメリットが生じてしまいます。
新NISA初心者の3割がパニック売り、24年8月の株暴落影響で
いつまでも市場が上がり続けてくれればいいのですが、そうした市場はありません。いつか本格的な暴落相場が訪れるでしょう。そんなとき、とくに新NISAから投資を始めたという人は、不安になってしまうかもしれません。しかし、だからといって資産を慌てて売ったり、積立投資をやめたりするのはNG。暴落が起きる前から備えておき、暴落が起こってもじっくりと投資を続けながら、回復を待てるようにしましょう。
下落時こそ積立投資が効果的! 新NISAでの急落 落ち着いて考えよう
5年、10年、20年と積み立てを続ける間に、人によっては、教育費が必要になったり、住宅ローンを組んで支出が増えたりと、毎月の収支バランスに変化が生じることもあるでしょう。つみたてNISAは、原則60歳まで資金が引き出せないような確定拠出年金などと違い、いつでも解約することはできるので5年〜10年先の貯蓄としても向いてます。将来のために資産を形成することも大切ですが、そのために目の前の暮らしが苦しくなってしまったり、自己投資などに回せる資金がなく、成長する機会を逃してしまったりしては本末転倒です。
“株価暴落”どう受け止めたか 大手企業や NISA始めた市民は
つみたてNISAは積立金額の変更が可能です。そのため、年に1回程度、毎月積み立てる金額が自分に適した金額であるかの見直しを行いましょう。つみたてNISAは無理のない金額で続けることが大切だからです。
投資家バーに集う熟練者「今回の下げは想定内」 新NISA巡り助言
つみたてNISAは「長期的に運用を継続する」という点を意識して、年1回は運用状況を確認し、理想とする資産形成を長期的な目線で実行していくことがポイントです。
つみたてNISAの口座が3ヵ月で約60万口座増加; 「暴落」発生時に避けたい3 ..
ただし、家計に無理な負担をかけてまで新NISAを続けなければならないかというとそれも違います。です。積み立てを継続することが難しい場合は、まず積立金額を減額することを検討しましょう。それも厳しければ新規の積み立てを停止しましょう。それでも今まで貯まった資産についてはなるべく新NISAでの運用を続けられるといいですね。もちろん、住宅ローンの頭金や教育資金など必要なお金であれば、売却して換金することになるでしょう。
NISAをやめた方がいいのでしょうか。 当記事では、短期的な株価の変動でNISAをやめた方がいいのかどうか、また、株価が暴落 ..
マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用 新NISA対応改訂版』(宝島社)など書籍90冊、著書累計160万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
暴落が起きても、iDeCoや新NISAなど積立投資は継続; 株式は、市場全体の ..
マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用 新NISA対応改訂版』(宝島社)など書籍90冊、著書累計160万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
「NISA」「株価暴落」「バブル崩壊」がトレンド入り。 2週間くらい前、銀行員さんからドル預金を軽く勧められた。利率が高いから。
具体的にどのように見直すかと言うと、例えば、運用利回りを年3%程度と想定して運用している場合、3%以下の利回りになっていた場合には、その商品に対する積立額を減額したり、購入する商品を変更したりするなどの対策を取っても良いかもしれません。逆に運用利回りが3%以上であれば、そのまま運用を続けてもつみたてNISAでの運用効果をしっかりと実感できます。
新NISAで日経平均株価が暴落した投資家の質問に対し、アメリカ株を中心に投資すべきだとするアドバイスが提供されています。
以上をまとめると、一時的な株価の下落は長期積立投資をしている人にとっては積立投資をやめるタイミングではなく、焦って売却してしまうと「ドル・コスト平均法」の効果も、新NISAの非課税のメリットも存分に受けられなくなります。