そのため、抗生物質は歯周病に効かないと言われている理由となります。


そこで、効果があるとされているのがジスロマック(アジスロマイシン)です。バイオフィルム内への侵入が可能で、静菌作用(細菌の増殖を抑える作用)があるとされています。歯周内科を標榜している歯科医院などでは、このジスロマックを使用した歯周治療を行っているようです。


飲酒との併用を認めている抗菌薬はないことからも、治療期間中の飲酒は控えるようにしてください。

しかし、静菌作用しかありませんので、この薬剤投与だけで歯周病が改善するわけではありません。歯周基本治療と併用することで効果を発揮します。

ジスロマックの有効成分アジスロマイシンは、肝臓で代謝される成分です。

したがって、ジスロマック(アジスロマイシン)は静菌作用はあるが歯周病の治癒はしない。という結論になります。

何に感染しているか分からない状態でジスロマックを服用しても予防にはならず、副作用リスクだけが残ってしまいます。

また、感染によって身体の抵抗力が落ちているので、飲酒によって体調をより崩しやすくなる可能性もあります。

フルマウスディスインフェクションと呼ばれる歯周治療があります。これは抗生物質を服用し、体内に生息することが出来る一部の歯周病原菌の活動を抑制し、物理的なプロフェッショナルクリーニングによってプラーク(バイオフィルム)を一層していく治療法です。


医療用医薬品 : ジスロマック (ジスロマック細粒小児用10%)

そのバイオフィルムの中は歯周病菌が好む嫌気性が高い(酸素に触れない)環境です。
その中で細菌が増殖していくのですが、このバイオフィルムは抗生物質や殺菌液に対しても強い抵抗性を持っているため、SRPなどの物理的アプローチをしなければ除去することができません。

歯周病に抗生物質(ジスロマック/アジスロマイシン)は効くのか?

ジスロマックの副作用として起こりやすいのが、下痢などの胃腸症状です。

ジスロマック1000mgを処方されました。 ネットで調べると1週間はお酒を ..

また、ジスロマックは1週間以上作用するので、服用翌日以降に副作用が出ることがあります。

ジスロマック (アジスロマイシン水和物) ファイザー [処方薬]の解説

副作用の出やすさには個人差もありますが、下痢が起こりやすく、アルコールによってさらにお腹を下してしまう可能性があります。

ジスロマック錠600mg | くすりのしおり : 患者向け情報

症状は軽度なことがほとんどですが、服用から1週間前後は念のため副作用にご注意ください。

ジスロマック錠250mg (アジスロマイシン水和物) medication

この治療法を知っていただいてなお、抗生物質は治療の一環として効果は期待できても、抗生物質だけでは歯周病は治癒しないということがおわかりいただけると思います。

ジスロマックを服用する上で、いくつか注意事項があります。

プラーク(バイオフィルム)内の細菌は、動物でいうと冬眠状態です。活動していない細菌は抗生物質を取り込まれる薬剤の量はごく僅かなため、抗生物質が効きません。

肝臓への負担を考えても飲酒は控えるのが望ましいです。

ジスロマックもすでに薬剤耐性菌の報告があり、十分な治療効果が得られない菌が増えつつあります。

ジスロマックは感染症の予防を目的に飲むことはできません。

したがって、抗生物質の効果へ依存することは歯周治療を行う上では歯周病専門医の視点ではあまりおすすめ出来る方法ではありません。

効能・効果

治療効果に影響することや、人によっては服用により副作用が出やすくなることもあります。

ジスロマックは疾患によって飲み方が異なります。

つまり、細菌を駆逐することはできないので、抗生物質(ジスロマック/アジスロマイシン)だけでは歯周病は改善することができません。物理的なアプローチでプラーク(バイオフィルム)を除去する意外に方法はありません。

副作用

抗生物質は活動している細菌には効果が期待できます。しかし、先にご説明したとおり活動していない細菌には効果がありません。

また、殺菌効果によりカンジダが発症することがあります。

当サイトに掲載されている医療情報は、一般的な情報提供を目的としており、決して医師その他医療従事者によるアドバイスの代替となるものではありません。
また、当サイトに掲載されている医薬品に関する情報は、日本における医薬品添付文書の情報をもとに作成しており、日本以外の国での利用においては、これらの情報が適切でない場合がありますので、それぞれの国における承認の有無や承認内容をご確認ください。
なお、当サイトに掲載されている医薬品に関する情報は、その製品の効能・効果を宣伝または広告するものではありません。

正しく服用して、治療を効果的に進めましょう。

抗生物質の投与期間が過ぎてしまえば、冬眠している細菌が目を覚まし、細菌を増殖させ結果的に元の状態に戻ってしまいます。

ジスロマックは、医師の確認が必要な服用上の注意点があります。

結論から申し上げますと、抗生物質は休眠細菌意外への効果を期待することができますが、投与期間が過ぎてしまえばまた元通りの状態に戻ってしまいますので、一時的な効果は期待できても、完治させる効果は残念ながらありません。

次に該当する人はジスロマックを服用できません。

参考までに服用できない人や飲み合わせ(併用注意・併用禁忌)について次で解説していくので、該当するものがないか確認してみてください。

過去にジスロマック錠に含まれる成分で過敏症のあった人

現代の医療技術では、抗生物質で歯周病菌を駆逐させることが出来ないため、SRPなどの物理的アプローチでプラーク(バイオフィルム)を除去していくしか方法がありません。