マイコプラズマ肺炎では、発熱、倦怠感、頭痛、咽頭痛などの症状がではじめて、数日後に、咳嗽(せ ..
【文 献】
1)Cherry JD. Mycoplasma and Ureaplasma infection. In Textbook of pediatric infectious diseases, 4th ed. WB Saunders,1998. pp2259‐2286
2)Anonymous. マイコプラズマ肺炎. 病原微生物検出情報月報19巻2号、1998.
第1選択薬は、マクロライド系薬の7~10日間投与〔アジスロマイシンは3日間(徐放製剤は1日間) 〕が推奨される。効果は、投与後48~72時間の解熱で評価する。無効の場合には、テトラサイクリン系薬、または、ニューキノロン系薬の7~10日間の投与が推奨される。
呼吸不全を伴う重症マイコプラズマ肺炎では、ステロイドの全身投与の併用が推奨される。
(肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針:日本マイコプラズマ学会(2014年初版)より)
[PDF] 「マイコプラズマ肺炎」来襲でも落ち着いて。小児科専門家の助言1
第1選択薬は、副作用等の問題からマクロライド系薬が推奨される。 効果は、投与後48~72時間の解熱で概ね評価できる。無効の肺炎には、使用する必要があると判断される場合は、トスフロキサシンあるいはテトラサイクリン系薬(8歳未満には原則禁忌)の投与を考慮する。
推奨投与期間:エリスロマイシン14日間、クラリスロマイシン10日間、アジスロマイシン3日間、トスフロキサシンあるいはテトラサイクリン系薬(ミノサイクリン)7~14日間。
重篤症例には、ステロイドの全身投与が考慮されるが、安易なステロイド投与は控える。
A:マクロライド系抗菌薬は、残念ながら耐性菌が増えてしまい、マイコプラズマには効かないことが多くなっています。マクロライド系抗菌薬は、細菌をやっつける際に、23S rRNAという蛋白質合成に不可欠な物質を標的にします。この23S rRNAが変異し、マクロライド系抗菌薬が効きにくくなってしまったマイコプラズマが増えているのです。その理由としては、(1) マクロライド耐性だからといってマイコプラズマ感染症が重症化しやすいわけではないこと、(2) マクロライドが全く効かないわけではないこと、(3) マクロライド以外の抗菌薬への耐性菌を増やす危険があること、(4) テトラサイクリン系やキノロン系抗菌薬の子どもに対する副作用の問題、があります。
なお、マクロライド耐性マイコプラズマは、日本や中国に多く、一説では80%くらいが耐性ともいわれています。本来は抗菌薬が不要なウイルス性の風邪に、マクロライドを濫用した結果と考えられます。風邪をひいた時に抗菌薬を欲しがる患者さんが時々いらっしゃいますが、抗菌薬の濫用はくれぐれも慎むべきです。
この記事では、マイコプラズマ肺炎の症状、検査方法、治療、予防策についてご紹介します。
マイコプラズマ肺炎は比較的軽度の肺炎で、主に子供や若年層に発症することが多い疾患ですが、大人にも見られます。
マイコプラズマ肺炎 クラリスロマイシン 15mg/kg/日, 分2 (10日間)
マイコプラズマは、特に学童期や若年者に多く見られる感染症の原因となる細菌です。主に呼吸器系に影響を与え、風邪に似た軽い症状から、重篤な肺炎まで幅広い症状を引き起こすことがあります。
[PDF] マクロライド系抗生物質製剤 日本薬局方 クラリスロマイシン錠
マイコプラズマは、細胞壁を持たない非常に小さな細菌です。このため、通常の抗生物質であるペニシリン系やセフェム系が効果を発揮しないという特徴があります。マイコプラズマ感染症の中で最も一般的なのが「マイコプラズマ肺炎」であり、これは特に学童期や若年者でよく見られます。
[PDF] ステロイド投与が奏効したマイコプラズマ肺炎の検討*
病原体の肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)は細胞壁がないので、ペニシリン系薬やセフェム系薬等の細胞壁合成阻害作用の抗菌薬には感受性がなく、蛋白合成阻害作用のマクロライド系薬やテトラサイクリン系薬、核酸合成阻害作用のニューキノロン系薬が有効である。
マイコプラズマ肺炎の症状や検査、感染力について【大人の症状も】
マイコプラズマ肺炎は、全体的には軽症で自然に治癒することが多いですが、場合によっては治療が必要となることがあります。また、無菌性髄膜炎や脳炎などの合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の診断と適切な治療が重要です。
抗菌薬や咳止めを用いつつ安静に過ごせば、治療開始から1週間程度で治る場合がほとんどです。 ..
マイコプラズマの感染は、主に飛沫感染によって広がります。感染者が咳やくしゃみをする際に飛び散る唾液や鼻水に含まれる細菌を吸い込むことで、他の人に感染するのです。家庭内や学校、職場など、人が密集する場所では特に感染リスクが高まります。
マイコプラズマ感染症 | 池袋ながとも耳鼻咽喉科 | 北池袋駅徒歩2分
マイコプラズマ感染症の潜伏期間は一般的に2〜3週間程度です(1〜4週間の範囲)。潜伏期間中は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに感染が広がることがあります。症状が現れると、咳や喉の痛み、発熱、倦怠感など、風邪に似た症状が見られます。
[PDF] マイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言について(周知)
地域で肺炎が流行しているタイミングで、子どもや若者に、1週間弱くらい熱が続き、徐々に悪化する咳があれば、マイコプラズマ感染かもしれない、と考えます。一方、鼻水や下痢はマイコプラズマ感染には認めにくい症状であり、その場合はウイルス性の呼吸器感染症の可能性が高くなります。これを踏まえた上で、レントゲンをとって肺炎像がみられれば、マイコプラズマ肺炎と考えて治療を行うことになります。
マイコプラズマ肺炎に対する第1選択はマクロライド系抗菌薬で、アジスロマイシン、エリスロマイ
マイコプラズマ肺炎は進行がゆっくりで、症状が比較的軽いことが特徴です。
クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬
~頑固な咳は肺炎かも~
マイコプラズマという菌は従来4年ごとにオリンピックのある年に流行していましたが、最近この流行は崩れ、今年は過去2年と比較して増加しており、またこの秋に大流行し、多くの肺炎患者がでました。今回はこのあまり聞きなれない、しかし大変多くの方が感染している疾患をとりあげました。
マイコプラズマ肺炎 Mycoplasma pneumonia
これは細菌とウイルスの中間のものといわれ、細菌は細胞壁をもっていますが、マイコプラズマにはありません。これがこの菌の最大の特徴です。一般的に使われている抗生剤はペニシリンやセフェムといわれているもので、これは細菌の細胞壁を壊します。人間には細胞壁が存在しないので細菌のみを殺します。しかし、マイコプラズマは細胞壁を持たないので、これらの抗生剤は無効です。
治療には、マクロライド系の抗生剤を使用します。 5 予防のポイント
マイコプラズマには、コロナやインフルエンザの抗原検査のような簡便で安価に診断できる検査法がありません。痰やのどを綿棒でこすって、PCR検査でマイコプラズマの遺伝子を検出すれば、確定診断ができます。しかし、また、熱と咳がある子ども全員にPCR検査することは、医療経済を考えても不適切です。血液検査で、マイコプラズマに対するIgM抗体(感染早期に作られる抗体)、IgG抗体(回復後に作られる抗体)の抗体価を調べる方法もあります。IgM抗体は、発症から1週間しないと検出できないうえに、最長で1年くらいは検出され続けることもあり、診断精度は高くありません。IgG抗体は有用な検査ですが、発症早期と、回復後に合計2回血液検査をして、4倍以上増えていることを確認する必要があり、肺炎でつらいときにタイムリーに診断するのには不向きです。
手洗い、咳エチケットを心がけましょう。 咳エチケットについては こちら へ
※マイコプラズマは自然に回復する感染症で、絶対的に抗生剤が必要な疾患ではないため、あまりあわてて診断したり、抗生剤を使用したりする必要はありません。一般的には、熱や咳がでて2~3日解熱しないときや1週間以上痰の絡んだ咳がつづくときにマイコプラズマを疑い検査や抗生剤を開始します。
【歩く肺炎】マイコプラズマって、いったいどんな病気? | 医師ブログ
マイコプラズマ感染症の予防には、日常生活での基本的な感染対策が有効です。以下のような対策を徹底することが推奨されます:
まず使われるのは「マクロライド系」の抗菌薬です(一般名で言うと「クラリスロマイシン ..
マイコプラズマは、学校保健安全法で「第三種学校伝染病」にしていされており、急性期は出席停止で全身状態が良ければ登校可能とされておりますが、園や学校に確認されることをおすすめします。